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花sakuブログ

日本人が異形のモノ、美しきモノたちへ抱いてきた「畏敬の念」
2020年05月12日

こんにちは。なんだか、早くも夏日が続いております。皆さま、体調お変わりありませんか。
自粛要請延期の中、マスクをするもの暑い! 夏向きのマスクがあるのか? なんてこの先また別の心配が要るようです。

 

さて、少し話が戻りますが、連休中に久々の手芸。こんなものを作ってみました。

 IMG_5281.jpg

 あっという間に話題となった異形のアイドル「アマビエ」様(のつもり)です。


床まで届くロングヘアーに鳥のように尖った嘴。ダイヤ型の目に、エラのような耳。人形のような胴体からの三本足。

今回の新型コロナで騒然となった日本に、突如蘇ったかのように、あっという間にお茶の間で、ネットで大ブーム。アレンジした絵が描かれたり、ぬいぐるみやお菓子になったり、マスクに描かれたり。

 

厚生労働省の新型コロナ感染防止のアイコンにまで抜擢されました!

 kousei.jpg

 

そもそも、得体の知れないアマビエ様が出現したのは江戸時代後期肥後国の瓦版とのこと。

こちらが、本家のお姿。↓↓↓

 higo.jpg

アマビエの出現を伝える瓦版 [注 1]

弘化3年4月中旬(1846年5月上旬[注 2]、江戸時代後期)刊行。木版画。京都大学所有、京都大学附属図書館収蔵。

 

「疫病が流行ったら、私の姿を描き写して、人々に早々に見せるように」と予言を告げて海中へ帰っていったという妖怪。

面白いなと思ったのは、描き写して見せるように、という指示。もちろん、コピーもない、ネットもないという時代に、瓦版、神社の護符などの果たす役割は大きかったはず。そこで、なんやら得体の知れないモノが救ってくれるらしいと、皆が助かるようにという希望を伝える。「えー。ホントかなー?」などと言いながらもどこか面白がってしまう日本人。なんか微笑ましいですね。

 

カッパや天狗、座敷わらし、ありとあらゆる妖怪や鬼までもが醜く、怖く描かれる一方で、そういった謎めいたモノたちが持つ力を畏れ崇めて、ありがたがり、あやかるようにし共生してきたのも同様に、日本らしさのように思えます。

 

一方で、こういう時にこそ美しさを極めたモノを神や仏に供える、といった風習も多くみられました。

京都の祇園祭の見事な山鉾、各地の水難のためにと収められる観音像、などなど。

 

私たちも、そんなに大げさなことでなくても、日々の暮らしに花を生ける、ご飯をちょっとキレイ目に盛り付けてみる、絵やポストカードを掛けてみるなど、些細な暮らしの美を楽しむことも、心身の健康に有効。対コロナ対策として、心がけてみませんか。

もちろん!大好きなきものを順番に掛けて眺め直すというのも、虫干しを兼ねた一石二鳥ですね。暑くなる前に、レッツ トライ!

 

 

*****

 

絹を学びながら、大人も子供も楽しめる! 

アマビエ制作には、岡谷蚕糸博物館 シルクファクトおかや『花saku201911月号掲載の「繭マトリョーシカ 工作キット」を使用し、スパンコールでアレンジしました。

いろんな繭工作キットや、興味深い図録も通販されていますよー。この時期に、ぜひ。


 





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タグ: アマビエ    岡谷蚕糸博物館  花Saku  きもの