このページを編集する

教えて安田先生 きもの塾

第76回 愛おしむべき“しわ”  気にすべき“しわ” 簡単着崩れ直し
2014年08月20日

きものを着たからといって、家のなかで立ったままではいられません。
電車に乗ったり、階段を上ったり。出先では座ったりもします。
動けば着崩れするのは当たり前。
雑誌などできれいに着付けた写真をご覧になっているので、気にする方は多いのですが、動作に伴いしわが出るのは当たり前のこと。
どこまでが許容で、どこから直せばいいのか、どのように直すのかを考えます。

 

◆OKラインとNGラインを知る

 

きれいな着姿です。着付けたばかりの状態です。

【愛おしむしわ】

 

電車に乗って吊革につかまる、着席する、階段を上る、物を拾う……、
動きに伴い、自然に出るしわは愛おしむしわ。
とくに腕を上げる動作があると袖付けにしわが出てきます。


【直すべきしわ】

 

これはもう、席をはずして直さなくてはいけない状態です。
おはしょりがずれ、帯揚も上がってきています。
携帯電話を帯にはさむこともありますが、これも着崩れの原因になります。



◆着崩れを直す

■衿を直す  
   

1.きものの衿を長襦袢に沿わせて、きものの衿を正します。

   

2.襦袢の衿を出します


■脇を直す
 

1.帯の下で衿下を引きます。

2.おはしょりを整えます。

3.衿先が外れると裾が崩れてしまいます。
腰紐にかかったところから、衿先が5cmほど出るようにします 


■帯揚を直す


帯揚が出てしまった場合は、中心を押し戻します。


■裾を直す

1.自分の長さを決め、身頃を上げます。


2.おはしょりを整えます。



3.いずれのケースでもふりがそろっているかを確認。
身八ッ口と袖をそろえることも忘れずに。