「きものを着る方、みなさんはデザイナーです。きものを素材として、着方によって自分の体にデザインしていくのですから」と安田先生。同じきもの、帯でも着付けによって全く違うイメージになります。さて、今日はどのようなイメージで着こなしましょうか。
同じきものを違うイメージで着こなす
同じきもの、帯が着付けによってどのように変わるのでしょうか。
写真をご覧ください。衿元や帯周りの違いでこんなにも違います。なお、着付けによる差を出すため、あえてヘア、メイクは全く同じにしています。体型を味方にして、きものの着方をデザインすることを楽しんでください。
【気品】 |
いわゆる正統派の着方です。衿は喉のくぼみが見える程度の合わせ方です。帯も一巻目と二巻目をきちんと帯幅を合わせています。 |
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正統派に比較して、衿元がよりつまっています。その分、半衿が出る面積が多くなり、清純なイメージです。帯揚もすっきりと処理しています。 |
【粋】 |
帯は一巻目と二巻目をあえてずらしています。それに合わせ帯揚は中心を帯の中にいれています。また衿元はかなりゆったりとした合わせ方です。全体に着こなした感じが演出できます。 |
体型を味方にする ワンポイントアドバイス
デザイナーは私。モデルも私。
そこで、イメージだけではなく、体型を味方にするコツをご紹介します。
ちょっとした工夫で見た目が全く異なります。
●肩幅がある方
補正で胸高にボリュームを出すと肩幅が目立たなくなります。また、帯の位置も若干低めにするとより目立たなくなります。半幅帯の場合、羽根は大き目にするといいでしょう。
●胸の幅がある方
帯揚は脇を入れ込み、袖付を前に持ってきます。
脇をすっきりとさせると細く見えます。
●身長がある方
仕立ての際に袖丈を長くすることも考えましょう。ただし、そのまま長くすると手を下げたときに袖がダラリとしてしまいます。そこで、一工夫。袖の丸味を大きくします。こうすることで、長さを感じさせなくなるのです。帯の前幅もやや広くして着付けます