和の生活マガジン花saku 2017年12月号昨日無事に発売になりました♪
表紙からいきなり家族写真でスタート。
「我が家の成人式」と題して特別な思いを込めた振袖とそのご家族のものがたりを紹介しました。
表紙のご一家が、一目惚れをしたのは本格的な加賀友禅の振袖! お嬢さまが高校生の時でした。振袖を選んだお店は地元の、お母さまが実家のご両親と共に、お嫁入り支度を整えてくれたお店でした。まだ早いうちから本格振袖を決めたのには実は理由があったんです。(詳細は本誌にて)
お食い初めやお宮参りに始まって、七五三や十三参り、成人式に婚礼と、人生には大切な通過儀礼がいくつかあります。お嬢さまが人生で最も美しく輝いている年齢の、大切な記念の成人式です。
子どもから大人へ……
ご両親やご家族の思いもひとしおでしょう。
いくつもの、想いを込めた振袖ものがたりです。
扉は、皇后陛下、皇太子妃雅子様、秋篠宮妃紀子様、眞子様、紀宮様の振袖や訪問着をお作りになったことで「皇室御用達作家」と呼ばれる藤井寛先生の作品。
藤井寛先生の配色は「ロイヤルカラー」などと言われ、上品で格調高い独特の感性が光る作品は広く愛されています。実は、藤井寛先生の作品を欲しくてお店を訪ねたのではなく、お母さま、その実母のお祖母さま、そしてその妹さんと、きものの目利きがお嬢さまとともにお店を訪れ、本格手描き友禅から、高級な型染めなど、一つひとつ見定めて、迷いに迷ってしまって最終的に、本人が一番気に入ったのにしよう! ということになったのだとか? ところが、なんと! 着物のことなどほとんど知らないお嬢さんが選んだのは? そう、皇室御用達の藤井寛先生の作品だったんです。
着物のことを知らなくても、小さな頃から美術品、音楽、工芸品、食べ物……と、本物に接してきたのか、いわゆる「見る目」があったということなんですよね。高級な振袖が欲しかったわけではなく、きちんとした本物の振袖で、人生の通過儀礼をきちんと……と思ってえらんだ振袖が、たまたまこの振袖だったということなのです。取材をしていてとても勉強になりました。生まれたばかりの赤ちゃんたちにとって「人生八十年」というのは途方もなく長い日々かもしれませんが、どう過ごすのか? どう生きるのか? 命をどう使うのか? 二十歳を過ぎたら自分の責任です。
本物を見抜く目を持つ美しいお嬢さまに育て上げた、ご両親様に拍手喝采の思いがこみ上げました。
その他、いろいろな想いを込めた振袖と、ご家族が登場しておりますのでどうぞ、ご自分の成人式や、ご家族の成人式と重ねながら、楽しみにお読みくださいませ。
日本全国染織探訪には、東京手描き友禅の熊﨑和人先生の登場です。熊﨑先生は長野県飯田市で生まれた、絵を描くのが大好きな少年でした。その少年が東京で手描き友禅を手がけるようになるには? どんな人生がそこにあったのでしょうか? 風も水も波も見事に描きわけ、写実的な表現から、具象化されたデザインまで見事にまとめ上げるその心意気と技に迫ります。
2018年前半の、出品予定も掲載しました。
民族衣装普及協会の武田富枝先生も、きものと私のコーナーでご登場です。
クリスマスを前に、きものの髪型のページはご要望の多かったショートヘアのアレンジです。
その他、今月も充実の内容でお届けいたします。
和の生活マガジン花saku12月号のお求めはこちらから。
花sakuは月刊誌です。お得な年間購読をお勧めいたします。
来年の着物手帳も、増刷いたしましたが、間もなく完売となります。全国の書店やAmazonでもお求めいただけますのでお早めにご注文、ご購入をお願いいたします。