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教えて安田先生 きもの塾

第106回 きちんと速く! きものの着付け(後半/きもの編)
2017年02月20日
本格的な春のおでかけシーズンを前に、きものをもっと速く、もっときれいに、着られるようになりたいですね。
初心者の方はもちろん、「着られるけれども、これでいいのかな」と
迷いのある方も、ぜひ、きちんと速く着るコツをマスターしましょう。
今回はきものの着方をご紹介します。


きものを着ます
        
1.きものを羽織って、裾を通します。

速くのコツ
「長襦袢の袂を持ち、一方の手で衿を持って袖を通すとスムーズです」

2.振りをそろえます。
 
きれいのコツ
「長襦袢の袖下ときものの袖下をそろえておきます。」

3.背縫いを背中心に合わせます。
速くのコツ
「後ろで紐を交差させると同時に人差し指を紐の中に入れシワを伸ばします」
 
4.裾線を決めます。
きれいのコツ
「まず両手で衿先から20cmぐらい上を持ちます」
 
「きものをヒップにそわせるよう両手を前に引き上げます」
 
「ヒップにそわせたまま、床すれすれの位置まで裾を下ろして裾線を決めます。下半身がピタッとしたきれいな着姿になります」
 
5.上前幅を決めます。
きちんとのコツ
「衿先が腰骨の位置に来るように上前幅を決めます。前裾は足の甲にかかる程度です。後ろは床すれすれです」
 
6.下前を合わせます。
きちんとのコツ
「上前を真横に開き、下前を合わせます。つま先を上げて巻き込みます」
 
7.上前を合わせてから、腰紐の中心を持ちます。
 
8.ウエストのやや下の位置に、腰紐を締めます。
 
速くのコツ
「長襦袢のときと同様に、腰紐を後ろで交差しながら、人差し指で腰のシワを取ります」
 
きれいのコツ
「ここでしっかり締めることで、着崩れしにくくなります。ここの腰紐が一番大事です!」
 
きちんとのコツ
「二回からげて締め、左右の紐を交差させ、端を巻いた紐に下から挟んで始末します」
 
秘伝!
「着崩れて裾線が下がってきたときに、この部分の見頃を上に上げて直すからです!」  (★の写真参照)
 
9.後ろ、前それぞれのおはしょりを整えます。
 
10.下前の衿から整えます。
きれいのコツ
「後ろの衿は長襦袢の衿より1cmぐらい上げ、長襦袢の衿に沿わせて下前の衿を整えていきます。下前のおはしょりは、身八つ口から手を入れ、三角に折り上げて上前のおはしょりは一重にします」。(★の写真参照)
 
11.上前の衿も同じように整えて、おはしょりをきれいにします。
 
12.腰紐を結びます。長襦袢のときと同じ要領です。
速くのコツ
「袖を腕にかけておくと動作がスムーズにいきます」
 
13.結んだ紐の端は、巻いた紐の上から挟み込みます。
秘伝!
「着崩れて脇がゆるんできたときに、この部分を下に引いて直すからです」
 
14.身八つ口を整えます。
 
 
きれいのコツ
「後ろ見頃を前に引き、前見頃を後ろにかぶせ、斜め下に引いて胸のゆるみをなくします」。
 
15.伊達締めで身八ツ口を押さえます。巻き方は長襦袢と同様です。
 
きれいのコツ
「おはしょりの長さは腰骨の位置で、やや右上がりに上に折って整えます」
 
16.ゴムベルト付きの前板をつけます。

 

 

 
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