きものはフォーマルもカジュアルも同じ形ですが、目的によって、素材や模様が異なります。では、同じきものは一つの用途にしか着用できないのかといえば、そんなことはありません。同じきものも着付けやヘアスタイル、帯の合わせ方で多くの場面に対応できます。“きものは魔法使い”というゆえんです。1枚のきものを数多くのシーンで着こなすポイントを紹介します。
モデル/安藤孝子さん 安藤和子さん
色無地をシーン別に着こなす
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小紋を着分ける |
Q.きものと帯。組み合わせを考える時間は楽しいものですが、悩みどころでもあるでしょう。では、どんな組み合わせがいいのでしょうか。
A.きものと帯や小物たちの組み合わせに、季節感が大切ですね。
季節を表すのに色選びは欠かせません。時代をさかのぼると平安の装束から見る「かさね色目」は現代まで息づいています。初夏には新緑、夏になれば澄み切った青い空、色遣いが刻々と変化する秋の色など見習うことが多い季節と色です。
きものに施される文様は、喜び、悲しみ、希望、そして未来を語ります。吉祥文様、自然が生んだ紋様など、先人たちは伝え継いできました。現代の生活の中にアレンジして楽しんでみましょう。
柄と柄がお互いに補い合うこと。色と柄そして着方の組み合わせが、きものを生かす大切な要素です。ストーリーを描いてきものを楽しみましょう。