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市田ひろみさん着物Q&A

市田ひろみさんが、きものの下着のお悩みに応えます。
 
 

 市田ひろみ

 
プロフィール 市田ひろみ
大阪市生まれ。小学校時代を中国・上海で過ごし1945年帰国。
以後、京都市在住。京都府立大学国文科卒業。

OL、女優、美容師を経て、服飾研究家となる。
美容室・きもの学院を経営するかたわらライフワークとして、アメ リカ大陸、ヨーロッパ、アフリカ、アラビア半島など、世界各地の民族衣装をたずね歩く。
その間、フランス、ドイツアメリカなど、「世界の66カ国できもの ショー」を開催し、文化交流の役割を果たす。

また、衣装や服飾に関する著作も多く、衣装展なども催している。2007年3月に、京都市内に学舎京遊学舎をオープン。
日本文化の伝承につとめている。

市田ひろみさんが、きものの下着のお悩みに応えます。

さて、きものの下着については、みなさんいかがですか?
洋装の下着のように季節によって変えてみたり、デザインにこだわったりしていますか?
不満ではないですか?

ここでは、みなさまから寄せていただいた下着について迷っていること、困っていることの数々に、きものの達人市田ひろみ先生が、お応えしてくれています。
ぜひ参考にしてみてください。

基本の肌着  夏の肌着
和装ブラジャーと補正グッズ 着付け便利グッズ
 

 

基本の肌着


キーワードは「さらさら感」。
上半身は自然素材、下半身はスカートの裏地感覚で。


 
Q1.肌着、長襦袢、きものの素材の組み合わせを季節ごとに教えてください。
A1.肌着は基本的に一年を通して吸湿性のあるものを選べばいいと思いますよ。
長襦袢は、7~8月の盛夏のみ、麻、絽、紗などの素材にしますが、それ以外の季節は、私は絹の単衣で良いと思っています。
真冬は袖口と裾回りのみ袷にしています。
Q2.肌襦袢と裾よけの二部式とワンピースタイプの肌着はどういう違いがあるのでしょうか。
着姿に違いがあるのですか?
A2.着付けの上手な方ならどちらでも同じです。
初心者の方ですと、肌襦袢を着るときに衣紋を抜いても、長襦袢を着たときに衣紋が詰まって、肌襦袢が見えてしまうことがあるのでワンピースタイプがおすすめです。
私は楽に着られるのでワンピースを着ています。 

基本の肌着の種類


ガーゼ肌着 共袖

肌に優しいガーゼ素材で、吸湿性に富んでいます。
一年を通して着用できますが特に秋から春の肌寒い季節におすすめです。
サイズはM、L。綿100%。

クレープ肌襦袢 レース袖

袖のレースが可愛らしい。
エレガントな装いには下着にも乙女心をプラスしたいもの。

クレープの人気の秘密は「シボ」と呼ばれる布の凸凹。この凸凹のおかげで肌と接する部分が少ないため、汗をかいてもペタペタと肌に張りつかず快適です。
サイズはM、L。レースも綿100%。

 

クレープ 和装下ばき

日本舞踊の必需品。
動きやすさを徹底的に追及したデザインと身体を一切束縛しないこのフォルムで、日本舞踊をやらない方の間にも口コミでみるみる広がった、いわゆる「ステテコ」の女王!
天然素材ですのでデリケートなお肌の方にも安心。
サイズはM、L。綿100%。

 

クレープ裾除 レース

クレープは、その独自のシボ(凸凹)があるので、平織りに比べて素肌に直接触れる部分が少ないためペタッと素肌に貼りつく感じも静電気もなく裾捌きも軽やかなのが人気の秘密。
お洗濯は、手洗いモードの中性洗剤で簡単!
サイズはM、L。綿100%。

 



 

 

夏の肌着


通気性に富み、汗を吸収する肌着をしっかり身に着けることが、快適に過ごすポイントです。


 
Q1.夏はいつも汗対策で苦労しています。
汗をかいても快適な下着の素材を教えてください。
A1.麻は、日本人の夏の衣装の定番です。
植物繊維は風を通すので素材として最適だからです。
麻が一番のおすすめですが、たいへん高価なので、綿、綿麻、綿の混紡など、夏用として出回っている吸湿性のある素材を選ぶと良いでしょう。
Q2.ゆかた専用のスリップがありますが、着るとやっぱり暑くて汗が足を伝って落ちていきます。
地色の濃いゆかたならば、スポーツブラとショーツのみでもいいのでしょうか。
A2.ショーツのみですと、裾さばきが悪くて歩きにくく、足が見えてしまうこともあり、おすすめできません。
ウエストから下が60センチぐらいの短めワンピース肌着があります。
下着をきちんと着けたほうが汗を吸うので着ることをおすすめします。
Q3.夏は帯枕が当たる背中の部分にジワーッと汗をかいています。
涼しい帯枕ってないんですか?
A3.確かにお太鼓の部分は暑いですねぇ。
でも帯枕をしないと、お太鼓の形が崩れてしまいますので、下着などで汗対策の工夫をされることをおすすめします。
Q4.胸が大きいので和装ブラジャーは必須アイテムです。でも、夏の暑さに苦労しています。
和装ブラジャーを着けない方法はありますか?
A4.さらしを巻くとかえって暑いので、やはり暑くても和装ブラジャーは必要です。
Q5.夏用襦袢を1枚つくるとしたら、どんな素材がおすすめですか?
A5.絽のきものに絽の長襦袢を合わせるのが理想ですが、私は、涼しく手入れも楽な麻の縮みの長襦袢を愛用しています。

夏の肌着の種類


美容汗とり襦袢

太番手のメッシュ編みが汗をぐんぐん吸収してくれるので、かなりの汗かきさんでも安心。
肌に直接触れる部分はメッシュになっているので、通気性も良く快適です。洗濯ももちろんOK!
ザブザブ洗えます。
サイズはM、L。メッシュも肌着部も綿100%。


さらっとLINE和装ブラジャー

特殊生地を裏地に使用しているため、吸湿性、速乾性に富みドライ感をキープしてくれます。
体温上昇の抑制機能もあり夏の胸回りの暑苦しさを解消します。
サイズはM、L、LL。
表:ナイロン80%、ポリウレタン20%。
裏:綿63%、ポリエステル37%。

 

美容ユニペッチ 汗取り付

両脇、胸の下、背中に付いたパッドがしっかり汗を吸い取ってくれるので、たっぷり汗をかいても肌はサラサラ。
さらにきものやゆかたを汗からガッチリ守ってくれます。 
機能だけではなくデザインにも配慮したおしゃれなフォルム。
サイズはM、L。
身頃上:綿54%、キュプラ33%、ポリエステル13%。
身頃下:ナイロン33%、ポリエステル26%、キュプラ23%、綿18%。

 

 

和装ブラジャーと補正グッズ


理想的な鳩胸、筒型体型がきれいなきものの着姿をつくります。自分にぴったりのマストアイテムを見つけましょう。


 
Q1.いつもきものを着る時に、私は和装用のブラジャーを着けているのですが、それでも胸が思うようにつぶれないので悩んでいます。
前がキレイに決まらないというか、長着が浮いてくるというか。
A1.胸が大きい方は、きものを広衿にするといいですよ。
Q2.身丈はSサイズ、身幅はLサイズの私。二部式襦袢のLサイズを着ると丈が余って、ウエスト辺りの布がダブつきます。
うまく着る方法を教えてください。
A2.肌襦袢は裾を折り込んでまつります。
裾よけは、長い分、裾をカットして、三つ折りで端を始末しアイロンをかけます。
Q3.いかり肩なので、ごまかせる補正があったら知りたいです。
A3.幅5センチ・長さ15センチぐらいの小判型にガーゼをカットし、間に綿を入れたものを左右2つ準備します。
肌襦袢を着てから、この補正を肩の首側に乗せて、長襦袢を着てみてください。
Q4.もともと胸にボリュームがないので、普通のブラジャーを着けて、タオルで胸から肩にかけて補正をしています。
それでも、胸回りが落ち着かなくてピシッとした着姿になりません。
良い方法があったら教えてください。
A4. そういう方は肉襦袢というものをつくっておくと便利ですよ。
さらし50センチを2枚用意し重ねて、衿側の中心をVにカットします。
間に綿を入れ、イラスト のように肩紐をつけ、アンダーバストぐらいの位置に肩紐を通す紐を縫い付けます。
襦袢を前に当て、後ろで紐を交差させて結びます。
Q5.胸も大きく、おしりも大きく、つまり太っているので、補正でさらに体形を太くしたくありません。
私のような体形でも、すっきり決まる補正のやり方をぜひ知りたいです。
A5.「帯下締め」という補正をおすすめします。タオル1~2枚を3つ折りにしてざくざくと縫い、両端を三角に折り、半分にカットした腰紐を縫い付けます。 これで出来上がりです。
和装ブラジャーの上に普通に肌着、長襦袢を着て伊達締めの代わりに締めます。
胸の膨らみをきれいに抑え、ウエストの窪みも埋めてくれるので、すっきりした着姿になりますよ。
Q6.最近は、補正をあまりしないで、ゆったりときものを着ている方も多く見かけます。
紬などカジュアルなきものの場合は、補正をしないで着る方法もある、と考えて良いのでしょうか。
A6.補正は必ずしもしなくてはいけないというものではありません。
カジュアルな装いでしたら、補正なしで楽に着るのは良いことだと思います。

和装ブラジャーと補正グッズの種類


和装ブラジャー フロントファスナー

装着がより簡単になったファスナータイプ。
なだらかな胸のラインをつくりながらマイナスイオン効果&汗取り機能で「いやし効果」も。
衿元の着崩れを防ぐ補正パッド付きです。
サイズはM、L、LL。
表:ナイロン80%、ポリウレタン20%。
裏:綿100%。

ファンデーション(補正具)

胸のみぞおちから腰にかけての補正ができ、理想的な筒型の体型を簡単につくることができます。
サイズはM、L、LL。
表:綿100% 、
裏:綿100% 、
芯:ウレタンフォーム。

 

美容襦袢(補正パッド付)

胸の鎖骨、みぞおち、ウエスト、腰にポケットが付いていて、そこにご自分の体型に合わせたパッドをセットして着るだけ!の超簡単補正下着です。
面倒なタオルも脱脂綿も、補正パッドも不要になるので、旅行に携帯するのに最適です。
サイズはM、L。綿100%。

 



 

着付け便利グッズ


見えないところに技アリ! 自慢したい、さまざまな便利グッズと着付けの小道具。


 
Q1.冬の防寒。みなさんはどうしていますか?
A1.和装には、「シャツもパンツもひざまで、ひじまで」という言葉があるんですよ。
ですので、その言葉を守れば、何を着てもOKです。
レギンスが流行っているので、寒い日は、そういうものを履いてしっかり防寒を。
Q2.冬、きものを着ると身八つ口からスースーと冷たい風が。防寒対策を教えてください。
A2.後ろ衿ぐりの大きい冬用シャツが売っていますので、そういうものを着るといいでしょう。
私は着ています。
Q3.冬は防寒として、足袋の下にストッキングを履いていますが、親指と人差し指の 間が突っ張って歩いていると痛くなってきます。
足下の防寒で他に良い方法がありましたら教えてください。
A3.確かに痛いですね。
ストッキングを履いてきものを着ると、ストッキングの布のほうが強いので、長襦袢の裾がすり切れてくる恐れがあります。
確かに足下は寒いかもしれませんが、身体をその分、温かくすることで冬場を乗り切ることをおすすめします。
Q4.冬は静電気で裾さばきが悪くなって苦労します。
対策があったら教えてください。
A4.キュプラ(ベンベルグ)は静電加工が施されたものが多く出回っていますが、長く着用しているうちに、だんだん加工が取れてくるようです。
そうなると、静電気スプレーをかけるしかないと思います。
裾よけ、長襦袢の裏に、なるべく布から離してかけてください。
Q5.きものの下着も基本的に洋服と同じように洗濯機と一般的な洗剤で洗っていいのでしょうか。
A5.下着は洗濯機で洗って大丈夫ですよ。
Q6.腰紐や伊達締めのお手入れはどうすればいいのでしょうか。
特に夏はすぐに汗くさくなってしまうので。
A6.綿や化繊のものでしたら、普通に洗剤で手洗いを。
濡れている間に幅を広げて干すようにします。
Q7.ブラジャーを外せば、洋服用のキャミソールやスリップ、Tシャツなどで代用しても良いのでしょうか。
A7.良いと思います。
ただしTシャツの場合は、後ろ衿の開き具合には注意してくださいね。
Q8.「嘘つき襦袢」って、どういう襦袢のことですか?
どのような時に着るのですか?
A8.襦袢ときものの組み合わせを楽しむために、襦袢の袖だけを変えられるようにつくられたのが「嘘つき襦袢」です。
たいていは上下が離れています。
身頃がさらしなどの木綿、袖が小紋などになっているものでしたら、夏は肌着兼用になるので、暑がりの方には重宝しますよ。
Q9.アウターに響かない、生理中のショーツというのはあるのでしょうか。
A9.和装用はないので、普通の洋装の物で良いと思います。
長時間の外出など、襦袢やきものへのシミが心配な方は、ナイロンの風呂敷の上から10センチぐらいのところに腰紐を当て、裾よけの上から腰回りを保護しておくと安心ですよ。

着付け便利グッズの種類


すずろベルト

軽くて通気性抜群の、ワンタッチベルト。
知る人ぞ知る夏場のヒット商品です。
マジックテープで装着はワンタッチ。スベリ止め効果抜群です。
メッシュ調で通気性が良く、快適な着け心地です。
サイズはS、M、L、LL。
ポリエステル90%、ポリウレタン10%。

笹島寿美考案 和装 枕ベルト

帯枕の形によって帯の表情が変わります。
この「枕ベルト」は、袋にお好みの帯枕を入れて使えます。
マジックテープでワンタッチ。しっかり着装できます。
帯枕を入れないで、紐ベルトとして使うこともできます。
旅行におすすめです。
表:ポリエステル100%。
裏:スポンジゴム100%。
布部分:ポリエステル100%。