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たんすコンシェルジュ|もったいないの玉手箱

たんすコンシェルジュは、あなたが理想とするきものライフを実現するためのパートナーです。

着物の世界は奥が深く、疑問や悩みは尽きません。
きものや帯の素材、お手入れ、色・文様、コーディネイトやTPO、
年中行事や通過儀礼、文学・歴史・演劇・舞踏、仕立てや着付け……と、
きものの世界のあらゆる事に精通した「たんすコンシェルジュ」の活動を連載でお届けします。


汗の雫が洗ったゆかたにポトリ「バリバリに乾かしたら負け!」

 

今回いただいたお悩み

ドライクリーニングでは浴衣にしみ込んだ汗は落ちにくいと聞きました。
私は他の方々に比べて太っているせいか、
とても汗かきなのでしっかり下着を着ていてもゆかたが湿ります。
着る度に水をくぐらせてしっかり洗ってさっぱりと気持ちよく次も着たいのですが、なんせ、浴衣の洗濯が大変! 
シーツ並の面積があり、シーツのアイロンよりも美しくパリッとさせたいのです。



たんすコンシェルジュからのご提案

「浴衣に限らず、ドライクリーニングでは水性の汚れは落とせないんです」と言うたんすコンシェルジュ。
詳しく教えていただきました。

「特に汗はできるだけ早く水洗いをするのが確実です。
もしも洗えない素材、洗うのが怖い素材の場合は、乾いたバスタオルの上に広げて、
水で濡らして固く絞った布でたたき、汗をタオルに移してから扇風機やエアコンなども活用してしばらく吊しておくと良いでしょう」

洗う場合は全体をよく見て、食べこぼしなどの特殊な汚れはつまみ洗いをしてから、
次のような点に注意をするとパリッと新品のように仕上がるそうです。


〇他の洗濯物と一緒に洗わない。

〇洗濯機の場合

  • 本畳みをして、ざっくりと糸でかがってからネットに入れて洗いましょう(型崩れ防止)。
  • おしゃれモードなどに設定。あまり長い時間洗わない。脱水は1分以内(かなり水分を含んだまま)。

〇手洗いの場合

  • 軽く手もみ洗い。お湯よりも水のほうが染料が落ちてしまうリスクが少なくなります。
  • バケツやタライでも構いませんが、プラスチックの衣装ケースなど、四角い形状の器を使うとやりやすいです。

〇洗濯機、手洗いいずれの場合も乾いたバスタオルに挟んで本畳みのまま丸めて水分をとります。

〇干す前によくたたいてシワをできるだけ伸ばし、引っ張りながらできるだけ衣桁、物干し竿、着物ハンガーなど、一直線になる物に干します(洋服のハンガーはNG)

〇生乾きのうちにアイロンをかけるのがコツ。パリパリに乾いてしまってからでは家庭用アイロンではシワはなかなか伸ばせません。

〇アイロンのときにスプレータイプの糊をすると楽ですが、かなりの量を使うので、すすぎの最後に糊をするほうが経済的かもしれません。本畳みをしながらアイロンをかけていくと狭い面積でも楽に仕上がります。

これで解決!!

目からうろこの生乾きアイロン! 
これまで体重をかけて汗だくになるまでアイロンをかけてもピンとしませんでしたが、
完全に乾く前にアイロンをかけると本当に新品のようになりました。畳みながらだと本当に楽です〜♪

また、洗濯ネットに入れる前に糸で袖をかがっておけばほぼ、
ズレもヨレもなく完璧に洗濯できました。気分爽快!




夏帯が足りない「ワンパターンからの脱却」

今回いただいたお悩み

お嫁にくる前に着付け教室へ通ってお免状をいただきました。
その後、お茶を始めたのですが、ほどなくいいお話があって結婚。
すぐに出産、育児ときものや茶道から遠のいていましたが、
子供の手も離れたのでまた少し練習をして数年前からポツポツと着物を着始めているところです。
今年の夏はいよいよ夏のきものにも挑戦! と思いましたが、
お嫁に持ってきたきものの中に夏帯が1本しかないのですが、たんすはパンパン。
どうしたものかと悩んでいます。

 

 

たんすコンシェルジュからのご提案

ご自分でお召しになれるということと、比較的多くのきものや帯をお嫁入りでお持ちになったそうで、
改めてきものライフをスタートするには好条件でした。
でも、残念ながら、着ながら揃えたものではないのでアイテムなどに若干の過不足や偏りがあるようで、
今回はその調整なども含めて、杉浦さまの理想とするきものライフを実現できるよう、
たんすの中を拝見させていただきました」と、たんす診断を終えたたんすコンシェルジュ。
実はあまり開けたことがないというお姑さんのタンスも2棹も、数年前にご逝去の後、
そのまま手付かずで残っているというのでそちらの整理も兼ねての訪問だったそうです。


「よくあることなのですが、黒紋付が妙にたくさん出てきましたが、
待望の夏の着物や帯は残念ながらありませんでした」とのこと。

お姑さんのたんすからは、手編みの羽織り風のものや、
袖ぐりのおおきなチョッキ、ウールのきものや黄ばんでしまってほぼ使用不可能と思われる大量の浴衣、
ものすごく丈の短い絞りの羽織などが大量に出てきたそうですが、
今回のご相談者さまが期待していたおしゃれな夏の着物や帯は、なかったようです。

「そこで、毛糸のもの、ウールのもの、布自体が劣化しているもの、
あまりにもシミや黄変のひどいものは処分することにして、生かせるもので、
不足アイテムを補うことにしました」とたんすコンシェルジュ。
大量に出てきた黒紋付を、1枚は洋服のコートに、1枚はリバーシブルのコートに、
そして何本もあっても仕方ない黒の絽の(仏の)なごや帯は、太鼓と前帯に、
夏らしい鮎の刺繍を施して夏のおしゃれ帯に華麗なる変身……と、
ご相談者さま不足アイテムへのリメイク、リフォームを凝らしました」と言います。

お姑さんのたんすの中には、素材としてまだ使えるものもまだまだたくさんあるので洗い張りして、
徐々に直してコートや羽織、帯などの不足アイテムを補っていくそうで、
しばらく楽しい変身の日々が続きそうです。

これで解決!!

義母のたんすからは、想像を絶する量のいろいろなものが出てきました。
見たこともない家紋の黒紋付まで出てきてなんだかもう、びっくり。
でも、状態のよかった黒の絽の帯が、見事な夏のしゃれ帯に変身したのが一番感激でした。
極端に短いつんつるてんの絞りの羽織も帯に直してもらっているところで出来上がりが今から楽しみです。


小物のコーディネイトが分からない   何をどうすればステキなの?

 今回いただいたお悩み

きものが大好きで、子育てを終えてから一念発起して着付け教室へ通い、
着付けを覚えました。

ただ、きものの取り合わせとか小物のコーディネイトが苦手で、今日こそ別の小物で!と思いながらも、
おかしいのではないか?と不安があって、ついついいつも同じ小物を使ってしまいます。

それ自体も合ってるのかどうか? 
コーディネート、特に小物のことを教えてください。

 

 

たんすコンシェルジュからのご提案

正解のないコーディネイトのご相談が一番難しいですね。

「まずは、どんなイメージになりたいのか?を描いていただき、
粋な感じがいいのか? 
上品な感じがいいのか? 
知的な感じがいいのか? 
どういうところへ行くのか? 

お茶などを習っている方なら、やはり先生のアドバイスも必要です。
雑誌や広告から「これはいいな」と思うコーディネイトをスクラップしておき、
参考にしてみるのもいいでしょう」。

研究とか勉強は大事です。

すっきりとしたやぼったさのないコーディネイトを目指すのならば
基本的に色数を減らすことからスタートしてみると良いでしょう。

全体の装いの中の色を、多くても3〜4色以内に抑えると
まとまりのあるスッキリとした装いになります。

そして、きものや帯の中にある色で小物を合わせれば
比較的まとまりやすいでしょう。

 

また小物のコーディネイトが苦手な方に多く見られるのが
帯締と帯揚がセットのものでなければならないという誤解。

フォーマルの場合はセットのものもありますが、
しゃれ着ならそれぞれ自由に使うのが楽しくて、
おしゃれだと思います。

コーディネイトが難しいという方は、緑色とベージュを活用してみてください。
どんな色の花も葉は緑。
比較的どんな色のきものにも合わせやすいので
数を持ちたくない方には重宝です。
またベージュ(生成り)っぽい色も
主張しすぎず合わせやすいのでぜひ試してみてください。

いずれにしても、あまり臆病にならずに
いろいろなコーディネイトにチャレンジしてみるのが一番の上達のコツ。
自分なりに物語を描きながら、違和感のない色や好きな色から始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

解決!!

 

緑とベージュ、そろえてみます。

なんとなく、きものや帯よりも
しっかりと目立ってなければいけないのだと勝手に勘違いをして、
赤や紫などをそろえていましたが、なじむ色でもいいのですね。

それと色数を抑えるのも納得です。

せっかく着るのだから楽しくやってみます。

コロコロ転がる水滴が憎い 小千谷縮にガードはダメよ!

今回いただいたお悩み


お友だちが皆、快適だ、涼しい、楽だと大絶賛だった小千谷縮をついに手に入れました!
麻はシワになりやすいですが、小千谷縮は水道水をアトマイザーに入れて霧吹きするだけで着用中でもシワがとれるし、家で洗濯できるとのことで、楽しみに着用しましたところ、私の小千谷縮は霧吹きをすると水滴が布の表面をコロコロと転がっていきます。

 

たんすコンシェルジュからの提案


小千谷縮は苧麻(からむし)の緯糸に強い撚(よ)りをかけてふのりで固め、

choma.png
この苧麻を裂いてつないで糸にします。

 

織り上げた後で「湯揉み」という独自の技法で仕上げてあります。
織り上げた時の幅よりも反物の横幅はだいぶ縮みますし
実際に縦のシワが味になり、涼を呼んでくれる特徴の一つでもあります。

temomi.png
小千谷縮の手もみ。これにより独特のシボが出ます。


有名な「雪晒(ゆきざら)し」で余計な染料や不純物を取り除き美しく仕上げます。


yukizarashi.jpg
春の風物詩でもある雪ざらし



最大のメリットは水に強いこと
シワは霧吹きをしてちょっと引っ張っておけば元通りになりますし、
自宅で洗濯することもできます。

odiyachijimi.jpg

つわものは、ネットを使うとはいえ洗濯機の
セーターのモード(おしゃれ着洗いモード)で洗う人もいます。

ところが、今回その小千谷縮に
うっかりガード加工を施してしまったために、
せっかく霧吹きをしても、
自宅で洗ってみても水を弾いてしまうというとても残念な事態に!

汚れがつきにくくお手入れしやすいのがガードのメリットですが、
小千谷縮にはガードは不要です。

せっかくの小千谷縮の良さが台無しになってしまいます。
どうやら居敷当と、衿裏に絹を使ったために
ガードをされてしまったようです。

ガードは永遠のものではなく、
1シーズンに何度か水を通して洗っているうちにとれてくるので、
そのうちに元の小千谷縮に戻るかもしれません。

 

ガードなどの加工や、実際に水をくぐらせて洗うきものを仕立てるときの
糸や、衿裏、居敷当の素材などは、素人ではなかなか判断がつかないところ。
あえて伸縮性の少ないポリエステルの糸で仕立てをしたほうが問題が少ないこともあるのです。
せっかくのきものはプロフェッショナルや、
たんすコンシェルジュがいる呉服専門店できちんと相談をしてから仕立てたり、
お手入れをしたほうが安心ですね。

 

これで解決!!

 やっぱり、専門店できちんと説明を聞きながら
判断したり注文したりしなきゃいけないな〜と実感しました。
洗っているうちにガードが落ちるとのことなので、
このまま着続けることにします。
幸い風合いには特に影響はないようですので、
大切に着ていこうと思います。

 

お太鼓がジワジワ下がってくる〜帯枕よジッとしておくれ

今回いただいたお悩み

 

何をどうしても、お太鼓のカタチが上手くいきません。
というか、着たときよりも帯枕が下がってしまうのです。
着付け教室にも行きましたし、作り帯にもしてみましたが、
学生時代に水泳とその後ウエイトリフティングや少し格闘技もしていたので、
体型がおかしいんです。
撫で肩の割に胸の脇がグッと横に広く、
どうしても帯枕が決まって欲しい位置に決まらず、
ジワジワと落ちてきてしまいます。

 

たんすコンシェルジュからのご提案

 

通常は、体型をカバーするためには補正をお勧めします。
凹んだところをパッドや綿やタオルや手ぬぐいなどで補正して、
全体をほぼなだらかにするのです。

ところが、今回の場合はたくましい極端な逆三角形で、
アンダーバストの位置から脇の下まで、斜めにしっかりと筋肉がついているため、
身体の一番太い部分に合わせて補正をしてしまうと、
太っていないのにものすごく太ったように見えてしまいます。
それでは補正できません。
しかし振袖のようによほど帯を上の方に締めない限り、
帯枕は落ちてきてしまいます。

そこで、一つ目にお勧めしたいのは枕の台です。
手ぬぐいやタオルを丸めて筒状にしたものを帯枕の下に置いて台にします。
ハンドタオルなどを丸めれば、洗えますし、手元にある物なので活用しやすいですね。
あるいは、帯によっては折りたたまずに実際に結んで、
その結び目を台にするのが良いかもしれません。

さらに少し幅の広い、背中に当たる面の広い帯枕を使ってみるのもいいでしょう。
帯の種類によってはなんとかなったものの、
それでもやっぱり帯枕の位置が若干落ちやすいので、
重ねてフォーマルの時以外は銀座結び(角出し)や
羽織を着用するのも手ですが、角出しは背中の大きさが強調されてしまうので、
よしあしです。

 

これで解決!!

帯枕の台が画期的でした。家にあるハンドタオルを丸めてかがっておくか、ちょっと面倒臭いので、私は縫わずに髪を縛るときのゴムで丸めて、脱いだら広げて洗濯機で洗うことにしました。背中の汗も吸ってくれるしこれは名案でした。でも、それでも緩むんです。帯枕の位置が極端に広いので。なので、羽織を活用するのと同時に、銀座結びも練習してマスターしました。