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花sakuブログ

新元号から丸一年(その1)
2020年05月02日

花saku 編集部の大下直子です。

コロナウィルスの感染拡大で、非常事態宣言の期間が延びてしまいそうです。
正念場だから頑張らないと! 
引き続き、おうちで楽しく過ごします。

さて、新元号が「令和」となってちょうど一年が過ぎました。
あっという間でしたね。
「令和」は、645年の「大化」から数えて248番目になります。
途中少し途絶えた時期もあったので、
現代まで続く元号の最初は701年の「大宝」から。

元号を使っているのは、世界広しといえども我が国が唯一です。
「大化」と定められた大宝律令(701年)の時代では「年号」と呼ばれていて、
明治時代に「元号」と呼ばれるようになり、一人の天皇に対して元号はひとつ!と定められました。
割と新しいことなんですよね。



ちなみに、今まで用いられた中で最短の元号をご存じですか? 
1238年から1239年の二ヶ月ほど用いられた「略人(りゃくにん)」が一番短かったそうです。たった二ヵ月! ビックリです。ちょうど、自粛と言われ始めた頃から今までくらいの期間でしょうか? 
儀式とかどうしていたのだろうかといろいろ考えますが、まったく分かりません(笑)
「略人」人を略す=人が消えることを連想させるので縁起が悪いということで、あっという間に変更! 
じゃぁ、誰がなんで「略人」にしちゃったのよぉ〜〜〜っていう感じです。


それに次いで短いのが、9年で終わった「明和」です。
なんか、明るくて和やかでとってもいいですよね〜〜〜♪ 悪くないなぁと思います。
「明和」は、1764 年〜1772年なんですが「明和九年」を
「めいわくねん」「迷惑ね〜」と聞こえるからなんか縁起が悪い、聞こえが良くない〜ということで変更したとか。
おいおい、9年(くねん)が来るまで誰も気づかなかったんか〜い!と思わずまた突っ込み(笑)
なんだか、今よりも元号に関して(当時は年号)大分、のんきな感じがしますね。



昨年の今頃は、退位、即位に関わる儀式が続き、
テレビやネットの映像を眺めては、日本に生まれたことを誇らしく思ったり、
儀式を見て厳かな気持ちになったりしたものでした。
宮中ではさまざまな神事や儀式が行われていて、
そこで、用いられる衣装は連綿と受け継がれているもの。
着物ファンの皆さまには、大変興味深いものだったと思います。
凜としたお姿に涙する人もいましたね。


昨日の朝のニュースで、皇后様(雅子様)は6カ国語を操るのだと言っていました。
語学が堪能なことも優秀な外交官だったことも存じておりましたが、まさか6ヵ国語とは! 
天皇陛下はとても優秀ですてきな方を当時、皇太子妃としてお迎えになったのですね。改めてそう思いました。「雅子さんのことはボクが全力でお守りする」という言葉が思い起こされ胸が熱くなります。


さて、天皇陛下は「黄櫨染の御袍(こうろぜんのごほう)」という天皇陛下専用の衣装を身につけて天照大神に退位を伝えました。
ちなみに、天王の」退位は200年ぶりのことだそうで、この儀式も昨年の3月の初旬から4月3日まで続いていました。今年じゃなくて本当に良かったと、改めて1年前を思い起こして胸をなで下ろしてしまいました。


黄櫨染(こうろぜん)は、「赤みがかった黄色」とか「明るい茶色」など、さまざまな表現をされていますが、
櫨(はじ)の樹皮、蘇芳(すおう)などから染められます。歴代天皇がそれぞれお召しになりますが、この植物染めの色合いは、時代によってかなり違っていたようです。


天皇の衣装が黄櫨染と定められたのは、ちなみに820年のこと。
1000年以上もの昔から……と思うと、歴史の重みをずっしりと感じてしまいます。
時代の変遷により天皇の立場や状況も変わりましたので、衣装についてもさまざまな変遷がありました。
明治天皇の時には「こんい」と呼ばれる衣装が廃止になり、以来、明治、大正、昭和、平成の天皇は黄櫨染の御袍をお召しになっています。

お内裏様が黄櫨染の御袍をお召しになっているのがありますね。
そしてよく似た色の着物もあります。
ステイホームが終わったらぜひ、呉服屋さんで実際にご覧になってみてくださいね。

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さぁ、今日もマスクを縫いますよ〜♪


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タグ: お雛様  黄櫨染